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「モネータ 女神の警告【ターミネーター対レプリカント】」

  • 執筆者の写真: 健司 藤井
    健司 藤井
  • 2018年2月18日
  • 読了時間: 3分

【今】前投稿の「機械対機械によるリスク管理」は、もともとは、2013年の「(初版)金融リスク管理を変えた10大事件」の第10章「アルゴリズム取引と『フラッシュ・クラッシュ』」の「目撃者のコラム」で紹介したものだった。 (2016年の「増補版 金融リスク管理を変えた10大事件+X」では「第13章 アルゴリズム取引・HFT取引と『フラッシュ・クラッシュ』」)

2013年の初版の「目撃者のコラム」では、以下のように書いた。 「そうした場合のリスク軽減策はHFT取引に対抗して自動プログラミングされたリスク管理ロボットによる軽減策の実行になるのだろうか。その時のリスクマネジャーの仕事は、機械対機械によるリスク軽減策をプログラミングする能力になるのだろうか。」

これに対して、2016年の増補版では、このように追記している。 「増補版発刊にあたって、3年前のこの問いに対する答えはいまだ見つかっていない。・・・世の中ではAIが有名大学の入試に挑戦し、あるいは人間のじゃんけんに対して「絶対に負けない」無敵のプログラムを手に入れた。・・・3年前の問いは深まることはあれ、収まる見込みはいまのところ期待しがたい。しかしながら、リスク軽減プログラムのアルゴリズムを考えるのは、まだAIではなく、生身の人間であろう。リスクマネジャーが培った経験値が、そこでこそ発揮されるべきであろう。」

実は、初版のコラムには、校正削除した一節があった。 「そうした場合のリスク軽減策はHFT取引に対抗して自動プログラミングされたリスク管理ロボットによる軽減策の実行になるのだろうか。」の後が、こんな感じだった。 「それは、映画ターミネーターが描いた未来社会のように、機械と機械が戦う世界の中で、リスク軽減策をプログラミングする能力になるのだろうか。」 記載を改めたのは、初版を執筆した2013年の時点で、1980年代の「ターミネーター」という映画のストーリー自体がすでに忘れられているだろうと思い直したためだった。 だが、今このコラムを書いたら、「『映画ブレードランナー2049』が描いた、近未来社会における機械対機械(レプリカント対レプリカント)による戦い」と書いたかもしれない。そこでは、前世代のアンドロイド(レプリカント)に秘められた秘密をめぐって、新世代のレプリカント同士が闘いを繰り広げる姿が描かれている。1980年代の「ターミネーター」や「ブレードランナー」から今日までの現実世界の展開を思うと、その世界も、あるいはAIによるリスク管理モデルの世界も決して夢物語とは思えない。それでも、それをコントロールするアルゴリズムの設計は生身の人間であるべきだろう、という思いには変化はない。

本稿については、【増補版10大事件】の【第13章「アルゴリズム取引・HFT取引と『フラッシュ・クラッシュ』」の 「目撃者のコラム」】を参照されたい。

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